8月8日リリース 新CD「カタルーニャ」の曲目 vol.2
スペイン舞曲第8番「サルダーナ」に続いて
第2曲目と3曲目はフェデリコ・モンポウの作品です。
モンポウは、バルセロナに生まれ、亡くなったのもバルセロナ。まさにカタルーニャに生まれ、天寿を全うした(しかも94歳という長寿)20世紀の作曲家です。
彼の作品は繊細で内省的です。多くの作品が少しの不注意が全てを壊してしまうような、デリケートさを持っている、そう言っても過言ではないと思います。
それが、彼を「音の詩人」とまで言わしめた由縁かもしれません。
今回のCDでは彼の連作「歌と踊り」の中から2曲(第6番と第10番)を選びました。
歌と踊りは、そのほとんどがピアノ独奏のために書かれてあります。今回取り上げた2曲も、もともとはピアノ作品。
ただし、歌と踊りを全曲聴いていくと、リョベート編のカタルーニャ民謡集(1900年前後に書かれたギター曲)に出てくるメロディーやフレーズが含まれた曲も多く出てきます。
この歌と踊り(全15曲)は1921年頃から長い時間をかけて作曲されました。もしかしたら、少なからず同じバルセロナ出身のリョベートの作品を耳にしていた、インスピレーションをもらった、そんなこともあったかもしれません。
ちなみに、ギターファンの皆さんは「な~んだ、ぎたーの為に書かれた第13番は収録していないんだ」とがっかりするかも!?しれませんね。
理由はいくつもあるのですが、簡単にいえば「あえて収録しなかった」というのが本当のところです。
今回の収録した2曲、いずれもギタリスト兼作曲家の藤井眞吾さんにアドヴァイスを受け、藤井さんからいただいた編曲を用いました。 *いずれも未出版
第6番はアリリオ・ディアス編が出版されていますが、”歌”のみで、”踊り”は編曲されていませんので、大変珍しい録音になりました。
あと第10番も市販されているBERBENのセゴビアアーカイブとは異なる調性での編曲です。
オリジナル作品として書かれたような、豊かなギターの響きが「音の詩人」の声を再現しているような仕上がりになりました。
お楽しみに!
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