楽器と同じように身体も大切に!
少しずつ寒さも増し乾燥が気になる季節です。楽器も割れやビリ付き等のトラブルがつきものです。温湿度管理に気を配りたいですね。
そんな楽器トラブルの話で、以下はいろんな製作家さんから伺ったエピソードです。
「スネアドラムの音のようなノイズがする→ ブリッジ側の弦の端が表面板に接していただけだった」
「裏板側の力木が外れているとのクレーム→ 服のボタンが楽器に接していて雑音が生じているだけだった」
「調弦が微妙に狂う。フレットの位置が間違っているはず→ 弦が不良品だった」
もっとも記憶に残る話は
「自分の楽器が最近鳴らなくなった。以前はハウザーのような銘器の音がしたはず。調整し直して欲しい→ そりゃ理不尽な要求ですよ(笑)」
第三者から見ると、おいおい!という事例ですが、それだけ所有の楽器の「声」に敏感になっている証拠だと思います。楽器を大切にしているということですよね。
ところで、皆さんは楽器と同じように演奏時に自分自身も大切にしていますか?
「自分の身体の声にも敏感になりましょう!」
左手の押さえが辛い→ 左手に負荷がかかっている→ 技術的な問題点があるはず。
痛みに耐えて練習しているうちに楽になるはずと思い練習を続けた→ 頭痛がする時、体調不良を疑い休息しませんか?そして何が原因か考えたり、誰かの助言を求めませんか?
腰が痛い→ 演奏中のフォームを見直す良い機会では?
練習が辛い→ 練習方法に問題ないか?
いろんな知識を使って考える前に、身体感覚が教えてくれる貴重な情報は多いはずです。
人が生きるために備えている五感を使って、上達へのヒントを見つけたいですね。
音楽は「聴覚」を満たすものです。愛器の音に敏感なように、自分にしか聴こえない「身体の声」に耳を傾けましょう。
コメントをどうぞ
コメントを投稿するにはログインしてください。