濱田滋郎先生、本当にお世話になりました
”出会いがあれば、別れもある”と言いますが、別れはあまりも突然でした。
昨日の夕方、なんとなくスマホ画面に目を向けるとメッセージあり。一読後、いったい何のことか?と目を疑ってしまいました。3月21日未明に入浴中に亡くなられたとのことでした。まさに急逝でした。
濱田滋郎先生との初めてお話させていただいた&演奏を聴いて頂いたのが、私が小学5年生の時(九州ギター音楽コンクール)でした。先生は審査員を務められていたのですが、コンクール終了後にお声がけ下さいました。
大人に混じって出場していた珍しさもあったと思いますが、先生は2次予選落ちして気落ちしていた私にとっては”有名な先生が声をかけてくれた”という喜びでいっぱいでした。おかげで落選のショックが癒え、翌日からまた練習を頑張ったのを覚えています。
それからずいぶん経ってその出来事を先生に伺ったら「演奏に光るものがあったんです。良い意味で子供らしいからぬ、自発的な表現力を感じて、このまま成長して立派な奏者になって欲しい!と思って声を掛けたんですよ」と仰ってくださいました。
どんな方にも物腰柔らかに接して下さる方でした。先日も”記念すべきデビュー30周年CDだから、是非個人的な思いも訊きたい”とわざわざお電話いただきました。これまでの思い出、今後の夢に花が咲き、お忙しい先生のお時間を長く割いてしまいましたが、私にとっては濱田先生から今後の活動の後押しをして下さる多くの言葉をいただいき、至福の時でした。
2007年12月のセゴビア没後20周年リサイタルでは舞台上でトークをさせていただいたこと、2011年に現代ギター誌上で対談させていただいたこと、2016年に先生が主催されている音楽祭にお招きいただいたこと、思い出は数多くあり、書き尽くせません。
出来ればもう一度お会いしたかった。もう一回だけ演奏を聴いて頂きたかった。
突然旅立たれた先生へ
今までたくさんお世話になりました。ちょうど奥様との再会されているところでしょうか。毎日お忙しく過ごされていた先生、久しぶりの夫婦水入らずの時間をのんびりお過ごしください。本当にありがとうございました。