楽器紹介1「アントニオ・デ・トーレス」2021年11月14日コンサート使用予定ギター
まずは、 今回のコンサート(2021年11月14日@北とぴあ)で一番のお目当てのクラシックギターのストラディバリウスと称 される「アントニオ・デ・トーレス」をご紹介します。
1817年生まれ、日本で言うと江戸時代後期ですね、 アントニオ・デ・ トーレスは現在使われているクラシックギターの祖と言える製作家です。この人がいなければ、 現在のクラシックギターは存在しなかったと言っても過言ではありません。
若い頃に木工の知識や基礎を学び, スペイン南部のグラナダでギター製作を始め、 その後セビリアに工房を開きます。一時期資金難によりギター製作を中断しますが、 亡くなる1892年まで製作を続けます。
益田正洋がメインで使うギターの製作者、ホセ・ルイス・ ロマニリョスはトーレス研究家の一人でもあり、彼の製作方法を
参考に数々の名作を世に送り出しています。
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11月14日のコンサートで生演奏されるトーレス製作のギターは1882 年製です。また、19世紀後半に活躍していたレジェンダリーギタリストのJ.サグレラス( 教則本に出てくるマリアルイサの作曲者) 本人が所有していたギターで、音量増強等のためにサウンドホールにトルナボスという真鍮製の筒が装着されています。
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製作年:1882年 表面板:スプルース 裏側板:ハカランダ 弦長:650mm
150年近く前に作られた元祖クラシックギター!ともいえる、この楽器でどんなバッハが紡ぎ出されるのか、お楽しみに!