楽器紹介6「ホセ・ルイス・ロマニリョス」
20世紀で最も著名なギター製作家の一人、ホセ・ルイス・ロマニリョスは10代前半で指し物大工職人となりました。そんなある日、フラメンコギターを弾きたいと思い立ったものの、ギターを買う余裕がなかったため,自分で作ったことが契機となり、クラシックギター製作家としての一歩を踏み出します。そのため師匠はおらず,それまでの製作家が作ったギターを見て,独自の製作方法を習得。すべてのギターはトーレスの延長線上にあると確信し,ギター製作とともに、クラシックギターに関する研究に力を入れました。特にトーレス研究では第一人者でもあります。
ロマニリョスはギター1台ずつに名前を付けています。益田正洋が使用するギターには、このギターが完成したのと同時期に奥様から誕生日にプレゼントされた羽ペンにちなんで「La Pluma (羽)」という名が付けられています。
2008年以降,メインギターとして,ほとんどのリサイタルやCDのレコーディングに使っています。
1986年製作 表板:スプルース 横裏:ローズウッド 弦長:650mm