【練習について】上手くなるには何時間練習したら良いか? Vol.1

 

1763587人間は「分かりやすさ」を求めたがるものです。例えば、待ち合わせの時間や場所を決める、みんなで一緒にゲームやスポーツを楽しめるようにルールを決める、などです。

それぞれが独自の感覚や基準で行動すると、不満や不具合が発生してしまうからでしょうね。

では、上手くなるために練習はどれくらいの時間をやったら良いのか?その問いに明確な答えや基準、ルールのようなものはあるのでしょうか?

もちろん上達のために、一定以上の努力やある程度時間を費やすことは必要不可欠です。

ただ睡眠時間と同じように、一般的に一日〇時間は寝ましょう、というような目安は存在したとしても

その人の生活スタイル、健康状態などに合わせて寝る時間はさまざまのはずです。

短時間の睡眠でも効率的に活動出来るような工夫(例えば昼寝をするetc.)をして元気に生活している人も知っています。

最近体調が優れない場合は一時的に睡眠時間を普段より多めにとるべきことは言うまでもありません。

ということで、練習に関しても、何時間で上手くなるか?に目安はあったとしても、明確な答えは存在するはずがありません。

でも、長時間の練習が上達への唯一の道と思い込み、ただ苦しいだけの時間を費やしている人が多いのも事実です。

長い時間をかけて懸命に努力した、という事実を決して否定するわけではないですが、それで満足感(達成感?)を得るようなことは絶対にやめて欲しいと願っています。何故なら、時間をかけることで失うことの方が多いからです。例えば腱鞘炎のようなリスクは高まりますよね。

事実、私も子供の頃に、コンクールのために同じ曲を長期間練習し、全く無駄だったとは思いませんが、今になって考えると「あの時やっておけば・・・」と後悔していることも多いです。

現代ギター誌2022年5月号の記事にも書きましたが、

多くの愛好家が、日常生活での練習時間の確保に苦心していると思います。

何時間練習するべきか?を考える前に、あなたが確保したいと思っているのは

「ギターを弾く時間」or「上達のための時間」

のどちらなのか明らかにしてみましょう。

「ギターを弾く時間が欲しい」けれど、週1回30分くらいしか弾けないという状況であれば、とにかく好きな曲を演奏することで、一時的に自分の心を満たすことを優先しても良いでしょう。

ただし、演奏の出来・不出来に敏感になり過ぎたり、就寝や仕事の時間を割くなどすると、かえってストレスになるかもしれませんね。

一方、「上達のための時間が欲しい」のなら、限られた時間を有効に使うことを考えるしかありません。その為に、まず自分の得意・不得意をヒントに、練習内容の充実を試行錯誤するしかありません。“好きな曲を弾きたい”という気持ちを満たすことを優先し過ぎると、時間ばかりを消費してしまうだけでなく、上達も実感出来ず、現状への不満が増すだけです。

正直言って、練習時間はどれくらい必要か? それは奏者の技量、知識、そしてギターに仕える時間はどれくらいあるのか?それによって人それぞれです。

得手不得手だけでなく、自分の性格やライフスタイルに合わせて、練習時間を決めることも大切なのでしょうね。

次回の投稿では、長時間練習することのメリット・デメリットを考察してみたいと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

演奏のご依頼

全国出張演奏も承っております。 生演奏や ソリスト出演・伴奏のご依頼、レッスンのご依頼など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら